【原発避難者から住まいを奪うな】東京都も国家公務員宿舎の区域外避難者へ〝追い出し訴訟〟 被告は、いわき市から避難した鴨下さん~5日に東京地裁で第7回口頭弁論
- 2023/06/03
- 17:23

原発事故後の区域外避難者(いわゆる〝自主避難者〟)に対する〝追い出し訴訟〟を起こしているのは福島県だけではない。東京都も昨年2月、福島県いわき市から避難し都内の国家公務員宿舎に入居した鴨下祐也さん(「福島原発被害東京訴訟」原告団長)を相手取り、退去と約186万円の支払いを求めて提訴。東京地裁で係争中なのだ。3月20日午前には、第6回口頭弁論が同地裁606号法廷(金澤秀樹裁判長)で行われ、次の弁論は今月5日に開...
【女川原発運転差止請求訴訟】「避難計画の実効性、判断するまでもない」仙台地裁が〝門前払い〟判決 原告は悔し涙「事故の危険性は福島で確かめられたじゃないか」
- 2023/05/25
- 13:30

東北電力が2024年2月にも計画している女川原子力発電所2号機(宮城県女川町、石巻市)再稼働に反対し、宮城県や石巻市の広域避難計画には実効性がないとして石巻市民17人が起こした「女川原発運転差止請求訴訟」で、仙台地方裁判所(齊藤充洋裁判長)は24日午前、住民らの請求を棄却する判決を言い渡した。齊藤裁判長は住民たちが積み上げた主張や証拠に見向きもせず、わずか20ページの判決文で「事故が発生する具体的な危険がある...
【女川原発運転差止請求訴訟】24日仙台地裁が判決言い渡し 「司法の良心に期待」と原告団長 「不十分な避難計画下での再稼働など駄目」
- 2023/05/21
- 19:44

東北電力が2024年2月にも計画している女川原子力発電所2号機(宮城県女川町、石巻市)再稼働に反対し、宮城県や石巻市が策定した原発事故発生時の広域避難計画には実効性がないとして石巻市民17人が運転差止を求めて起こした「女川原発運転差止請求訴訟」は24日、仙台地方裁判所(齊藤充洋裁判長)で判決が言い渡される。判決前日に81歳の誕生日を迎える原告団長の原伸雄さん。「岸田政権の原発回帰にくさびを打ち込むような判決を...
【146カ月目の汚染水はいま】「海洋放出するな!」「海を汚すな!」福島県民たちが東電前や国会前で抗議行動 韓国の女性たちも「陸上保管続けろ」と連帯のアピール
- 2023/05/17
- 20:07

8月にも強行されると言われている原発汚染水の海洋放出。福島で反対運動を続けている市民たちが16日、都内の東電本店前や国会前などで改めて「海洋放出するな」「海を汚すな」と抗議の声をあげる「東京行動」を実施した。福島県の市民団体「これ以上海を汚すな!市民会議」(織田千代、佐藤和良共同代表)と「さようなら原発1000万人アクション実行委員会」の共催で、福島県民だけでなく、首都圏で原発問題に取り組んでいる人々も...
【原発避難者から住まいを奪うな】追い詰められ自ら命絶ったAさんを〝殺した〟のは誰か 「福島県知事が住宅無償提供続けていれば…」献花続ける有志の怒り
- 2023/05/05
- 12:27

「避難の協同センター」事務局長の瀬戸大作さんたちが4日午後、首都圏の公園で手を合わせた。原発避難の末、2017年5月4日に50代で自ら命を絶ったAさんを偲ぶためだ。瀬戸さんたちはこの6年間、毎年この公園に足を運んでいる。「福島県知事が2017年3月末で住宅無償提供を打ち切らなければ、こんなことにはならなかった」と5人は口を揃えた。「寄り添う」と言ってはばからない内堀雅雄知事は、当事者と一度も面会しないまま切り捨て...
【ふるさとを返せ 津島原発訴訟】「津島での生活すべて奪われた」「国と東電を正当に裁いて」男性原告が意見陳述~仙台高裁で控訴審第4回口頭弁論
- 2023/04/27
- 18:29

原発事故による放射能汚染で今なお帰還困難区域に指定されている福島県双葉郡浪江町津島地区の住民が、国や東電に原状回復と完全賠償を求めた「ふるさとを返せ 津島原発訴訟」の控訴審。第4回口頭弁論が26日午後、仙台高裁(石栗正子裁判長)で行われた。男性原告が意見陳述。「国と東電を正当に裁いて」などと訴えたほか、代理人弁護士も、国の責任を否定した最高裁判決の誤りについて陳述した。次回期日は7月21日。5月25日には...
【浪江原発訴訟】「原発事故なければ娘はソフトボールを続けられた…」男性原告が涙の意見陳述「事故前の生活を返せ!」~福島地裁で第18回口頭弁論、次回6月の期日で結審
- 2023/04/22
- 18:01

集団ADRでの和解案(慰謝料一律増額)を東京電力が6回にわたって拒否し続けた問題で、浪江町民が国や東電を相手取って起こした「浪江原発訴訟」の第18回口頭弁論が18日午後、福島地裁203号法廷(小川理佳裁判長)で行われた。60代の男性原告が意見陳述。「原発事故前の浪江町と私たちの生活を返して欲しい」と涙ながらに訴えた。2018年11月27日の提訴から4年半あまり。裁判は次回6月28日の期日で結審し、浪江町民たちは来年3月まで...
【福島国際研究教育機構】「原発避難から町に戻ったと思ったら今度は立ち退き…」 再び国家プロジェクトに住まいを追われる浪江町民の苦悩
- 2023/04/11
- 13:47

震災・原発事故後の復興の起爆剤にしようと福島県双葉郡浪江町への設置が決まった「福島国際研究教育機構」(F-REI=以下エフレイ)。今月1日の仮事務所開所式は岸田文雄首相や内堀雅雄知事らが出席して華々しく行われたが、その陰で「立ち退き問題」に苦悩している町民がいる。予定地の大半は農地だが、なかには避難指示解除を受けて町に戻り、新たに土地を購入して暮らしていたところに再び「国家プロジェクト」の名のもとに住ま...
【12年目の浪江町はいま】「一歩一歩やるしかないけど…」厳しい地域再生 特定復興再生拠点区域で避難指示解除 町民感情考慮し華やかさ排した式典
- 2023/04/01
- 07:39

原発事故後の帰還困難区域のうち、浪江町が「特定復興再生拠点区域」に指定した室原、末森、津島の3地区で3月31日午前10時、避難指示が解除された。特に高齢の町民から早期の避難指示解除が熱望されていた一方、今年1月から2月にかけて行われた住民説明会では厳しい意見も噴出していた。吉田栄光町長は、この日も「解除に12年もかかって申し訳ない」とお詫びを繰り返す〝浪花節〟に終始し、具体的な町の復興までは見通せていない。...
【原発避難者から住まいを奪うな】「住宅無償提供打ち切りの根拠を具体的に示せ」など、裁判長が双方に詳細な求釈明 ~「住まいの権利裁判」第4回口頭弁論
- 2023/03/23
- 16:39

昨年3月、国家公務員宿舎に入居する区域外避難者11人が福島県知事を相手取って起こした損害賠償請求訴訟(住まいの権利裁判)の第4回口頭弁論が22日夕、東京地裁103号法廷(大嶋洋志裁判長)で行われた。福島県は退去などを求める反訴状と第4準備書面を陳述。避難者側は反訴状に対する答弁書、第5準備書面を陳述した。大嶋裁判長は双方に細かく求釈明。福島県が住宅無償提供打ち切りの根拠や親族訪問時のやり取りなどについてどう...
【12年目の「ふるさと津島」はいま(後編)】「原発事故さえなければ…」泣く泣く実家の解体決めた妻 そして生活環境整わぬまま〝拠点内〟の避難指示解除へ
- 2023/03/18
- 19:07

帰還困難区域に指定された浪江町津島地区では今月末に一部の「特定復興再生拠点区域」が避難指示解除される。「3・11」から一夜明けた12日、福島県中通りで避難生活を送る50代の夫妻に、自宅のある津島地区を案内してもらった。避難指示解除と言っても夫妻のような〝拠点外〟が大半で、しかも帰還意向を示さないと除染の対象にすらならない。バリケードの向こう側で朽ちて行くわが家。豊かな生活を奪った原発事故への怒りと続く放射...