【モニタリングポスト撤去】継続配置決まる。撤去計画浮上から1年余、住民の想いが国を押し切る。規制庁「ここまで反対の声が広がるとは…」、市民の会「まだ注視必要」
- 2019/05/30
- 13:11

「リアルタイム線量測定システム」と呼ばれるモニタリングポスト(MP)の撤去計画が撤回され、継続配置が決まった。29日午前に開かれた「第10回原子力規制委員会」に原子力規制庁が「当面、存続させることを基本とする」という方針案を提出。了承された。福島県内市町村(避難指示区域外)に設置されている約2400台のMPを、2021年3月末までに撤去するという計画が示されてから1年余。住民説明会では反対意見が大勢を占め、市町村議...
【ふるさとを返せ 津島原発訴訟】今回から2日間の弁論期日。存続の危機に瀕する郷土芸能。「津島に帰りたい」願いながら逝った息子。「ふるさとは『おふくろ』」~原告3人への本人尋問
- 2019/05/25
- 07:29

原発事故で帰還困難区域に指定された福島県浪江町津島地区の住民たちが国や東電に原状回復と完全賠償を求める「ふるさとを返せ 津島原発訴訟」の第18、19回口頭弁論が23、24の両日、福島地裁郡山支部303号法廷(佐々木健二裁判長)で行われた。今回から弁論期日が2日間になり、男女3人の原告に対する本人尋問が実施されたほか、1月に主尋問が行われた専門家証人・佐藤暁氏に対する被告国、東電からの反対尋問が行われた。「原子力...
【浪江原発訴訟】「自らの〝誓い〟破った東電、暴挙は許せない」。浪江町集団ADR和解案6回拒否で法廷闘争始まる~福島地裁で第1回口頭弁論。国、東電は全面的に争う構え
- 2019/05/21
- 15:31

福島県双葉郡浪江町の町民が申し立てた集団ADRでの和解案(慰謝料一律増額)を東京電力が6回にわたって拒否し続けた問題で、浪江町民109人(49世帯)が国や東電を相手取って起こした「浪江原発訴訟」の第1回口頭弁論が20日午後、福島地裁203号法廷(遠藤東路裁判長)で行われた。この日は、2人の原告や原告側代理人弁護士が意見陳述。原告団長の鈴木正一さんは、意見陳述で「『和解案を尊重する』という約束を破り、6回にわたって...
【中通りに生きる会・損害賠償請求訴訟】「疲れ果てた。裁判所は良い和解案を」「これ以上傷つきたくない。東電は受諾を」。原告らが会見開き、和解による裁判終結求める
- 2019/05/16
- 06:36

「中通りに生きる会」(平井ふみ子代表)の男女52人(福島県福島市や郡山市、田村市などに在住)が、福島第一原発の事故で精神的損害を被ったとして東電を相手に起こした損害賠償請求訴訟で、原告や代理人弁護士が15日午後、福島県庁で記者会見を開いた。提訴前に陳述書作成に取り組んだ原告たちの闘いは5年に及び「精根尽き果てた」、「福島地裁で終わらせたい」と和解による終結を望んでいる。記者クラブで涙ながらに想いを語っ...
【98カ月目の原発避難者はいま】消される避難者の声。「個人が特定される」。全国の拠点に寄せられた相談内容を黒塗りした福島県。事実上の不開示に避難当事者から疑問の声も
- 2019/05/05
- 17:00

全国で暮らす原発避難者が何に困って、何を求めているか。しかし、福島県の回答は事実上の「不開示」だった─。本紙はこのほど、福島県の情報公開条例に基づき、原発避難者から寄せられた相談内容の開示を請求した。しかし、開示されたのは相談内容など多くが黒塗りされた180枚。県は「名前や避難元、避難先を伏せても個人が特定されるおそれがある」などと理由を説明しているが、相談内容が分からなければ、避難者の〝切り捨て〟を...