【原発避難者から住まいを奪うな】福島県が〝追い出し訴訟〟を福島地裁に提訴。五輪延期の陰で追い詰められる国家公務員宿舎の4世帯。被災県の暴挙に2団体が怒りの緊急要請
- 2020/03/29
- 18:05

〝復興五輪〟が華々しく行われようとしていた陰で、原発事故の被災県がついに、避難した県民を住まいから追い出すための訴訟を福島地裁に起こした。提訴は25日付。都内の国家公務員宿舎に入居している4世帯に対して退去と未納家賃の支払いを求めている。福島県の内堀雅雄知事は要望を最大限に聞き入れて野球場を改修したが、原発避難者の声には耳を傾けない。五輪は延期されたが原発事故被害者切り捨ては延期されない。27日午後に...
【復興五輪と聖火リレー】1年延期でもなお双葉郡にくすぶる「五輪など要らぬ」の声。帳尻合わせの〝復興PR〟に高まる不信感
- 2020/03/27
- 06:51

東京五輪の聖火リレーが行われるはずだった26日。スタート地点の「Jヴィレッジ」や常磐線沿線を巡った。そこには〝復興五輪〟では伝わらない原発事故後の「影」が広がっていた。聖火リレーが華々しく行われるはずだった街の現実を目の当たりにして改めて考えたい。そもそも、五輪開催と原発事故からの〝復興〟を結び付ける事に無理があったのではないか。〝復興五輪〟という壮大なゴールに向けた帳尻合わせで本当に良いのか。「オ...
【108カ月目の浪江町はいま】さよなら浪江小学校。最後の卒業生が巣立ち二本松で休校式。〝復興五輪〟の陰で消える学校
- 2020/03/24
- 07:09

原発事故に伴う全町避難で児童数が大幅に減っていた福島県双葉郡浪江町の町立浪江小学校で23日午後、最後の卒業生が巣立った。震災・原発事故発生時には558人いた在校生がゼロになり、移転先の二本松市で147年の長い歴史に幕を閉じた。震災前から過疎化の流れはあったものの、教諭たちは「原発事故さえ無ければ…」と悔しそうな表情で休校式に臨んだ。来春には、やはり町立津島小学校で最後の卒業式が行われる予定。〝復興五輪〟の...
【ふるさとを返せ 津島原発訴訟】2人の酪農家が涙をこらえながら本人尋問。木村真三さんへの反対尋問は延期~全戸をドローン撮影する取り組みも
- 2020/03/22
- 06:19

原発事故で帰還困難区域に指定された福島県双葉郡浪江町津島地区の住民たちが国や東電に原状回復と完全賠償を求めている「ふるさとを返せ 津島原発訴訟」の第29回口頭弁論が13日午前、福島地裁郡山支部303号法廷(佐々木健二裁判長)で行われた。2人の酪農家が本人尋問に臨み、牛を津島に残したまま避難せざるを得なかった事故直後の様子や生乳を捨てた時の悔しさなどを涙をこらえながら述べた。獨協医科大学准教授の木村真三さん...
【原発PR看板】撤去された原発推進の〝負の遺産〟 県のアーカイブ施設で常設展示されず収蔵へ。標語考え、現場保存求めて来た大沼さん「お蔵入りは残念」
- 2020/03/17
- 22:02

JR常磐線が華々しく全線再開された裏で、かつて双葉町のシンボルだった「原発PR看板」が〝お蔵入り〟していた事が分かった。5年前、反対の声を振り切るように撤去されたPR看板。福島県が〝復興五輪〟にあわせてオープンするアーカイブ施設「東日本大震災・原子力災害伝承館」に収蔵されるものの常設展示はされず、当面の間は倉庫で眠る事になるという。福島県は展示方法について双葉町と協議を続ける方針だが、原発事故の〝負の遺...
【108カ月目の常磐線はいま】汚染への懸念残るなか全線再開。駅のすぐ前にバリケード、少し離れれば65万ベクレル。祝賀ムードの裏にある現実と住民の葛藤
- 2020/03/15
- 23:56

JR常磐線・浪江~富岡間(20・8km)の運転が14日、再開された。原発事故でいまだ帰還困難区域になっている区域も含めた福島県浜通りの鉄道がつながり、夜ノ森駅や双葉駅など全ての駅で乗り降りする事が出来るようになった。当日は多くの関係者や住民、支援団体などが再開を祝ったが、一方で形ばかりの〝復興〟や汚染・被曝リスクを懸念する声も。国交大臣は「政治家生命をかける」と五輪に合わせた運転再開を否定したが、聖火リレー...
【復興五輪と聖火リレー】「聖火リレーコースの7割近くが高濃度汚染」測定グループなどが日本外国特派員協会で会見。「被曝続いているのに五輪で〝復興〟などあり得ない」
- 2020/03/07
- 09:04

原発事故後の福島県内で放射能測定を続けている市民グループや住民たち3人が3日午後、都内で会見し、今月26日に「Jヴィレッジ」(福島県双葉郡楢葉町)で始まる聖火リレーについて、測定結果を示しながら「リレーコースや周辺の放射能汚染は依然として解消されていない」と発表した。福島県は「問題無い」と公表しているが、聖火リレーコースの土壌汚染密度は7割近くが「チェルノブイリ法」での避難基準を上回るほどで、飯舘村では...
【子ども脱被ばく裁判】「言葉足らずの講演だった」。9年後の〝ミスター100mSv〟が法廷で語った今さらながらの「釈明」と「お詫び」。甲状腺ガン「多発」は強く否定
- 2020/03/05
- 06:42

「言葉足らずが誤解を招いたのであれば謝る」。9年後の〝釈明〟に法廷がどよめいた─。「子ども脱被ばく裁判」の第26回口頭弁論が4日午後、福島県福島市の福島地裁203号法廷(遠藤東路裁判長)で開かれた。福島県の「放射線健康リスク管理アドバイザー」として福島県内各地で〝安全安心講演会〟を行った山下俊一氏が出廷。当時の発言の誤りを一部認め、「誤解を招いたのであれば申し訳ない」などと述べた。多くの人が信じた〝世界的...
【復興五輪と聖火リレー】原発事故の被害者たちがJヴィレッジや県営あづま球場で怒りの声。〝もう1つの聖火リレー〟で訴えた「福島はオリンピックどごでねぇ」
- 2020/03/02
- 02:47

「福島は〝復興五輪〟どころじゃない」と原発事故の被害者たちが怒りの声をあげた。2月29日と3月1日の2日間、聖火リレーの出発地である「Jヴィレッジ」(双葉郡楢葉町)と野球・ソフトボールの試合が行われる「県営あづま球場」(福島市)に原発事故被害を訴える避難者や県内居住者、支援者たちが集まり、〝復興五輪〟に名を借りた〝被害隠し〟に疑問を呈した。華やかな祭典の陰でいまだ汚染は続き、避難者の住宅支援は打ち切られ...