【台風19号水害】コロナだけじゃなかった遅すぎる支給 国の「被災者生活再建支援金」いまだに2割近くが支給待ち 早くて3カ月後、半年待って振り込まれた被災者も
- 2020/06/28
- 20:14

支援金の支給が遅いのは新型コロナウイルス関連だけでは無かった。昨秋の台風19号に伴う「10・12水害」などで自宅が激しく損傷した被災者のうち、国の「被災者生活再建支援金」を申請した世帯の約2割がいまだに支給待ちでいる事が分かった。中には、書類の不備など無かったにもかかわらず、申請から半年待ってようやく100万円が振り込まれた被災者もいる。調べると、書類は何段階ものチェックを経た末に、わずか20人のスタッフが東...
「完全に除染して」「放射線のない海でいて」… 10年経ったら未除染解除に汚染水海洋放出? 為政者は今こそ読め、8年前に綴られた〝なみえっ子〟たちの想い
- 2020/06/25
- 17:39

私の部屋に大切に保管している資料の中に、少し汚れた冊子がある。2011年3月の原発事故で全町避難を強いられた福島県双葉郡浪江町が、2012年4月に発行した「なみえの子どもたちの想い 復興に関する子ども向けアンケート自由意見」。当時小中学生だった〝なみえっ子〟たちの回答が直筆でそのまま掲載されている。ここに来て汚染水の海洋放出や帰還困難区域の未除染解除など、原発事故の後始末を一気に進めてしまおうという動きが出...
【111カ月目の汚染水はいま】「活動がんばって!」。陸上保管求める若者団体に福島県課長が異例の〝激励〟~背景に「国民的議論尽くされていない」との想い
- 2020/06/23
- 12:26

原発事故後に大量発生している〝汚染水〟を海洋放出せず陸上保管するよう申し入れた市民団体を、福島県の課長が「今後もがんばって」と三度にわたって〝激励〟した。課長は「賛成反対では無く議論を盛り上げて欲しいという趣旨」と釈明したが、原発事故後、様々な団体が被害者救済を求める際には〝対立〟する形になるケースが多いなかで、県当局からの好意的な発言は異例とも言える。福島県内では海洋放出に反対する意見書を可決す...
【コロナと復興五輪】「来年に向け準備進めるが現実も注視しないと…」 訪問先の福島県庁で本音ポロリ。復興大臣が思わず漏らした五輪開催への高いハードル
- 2020/06/21
- 07:55

新型コロナウイルスの感染拡大防止のための往来自粛が解除された事を受け、復興庁の田中和徳大臣が19日午後、福島県庁を訪れた。内堀雅雄知事を表敬訪問し、復興庁設置法の改正(復興庁の10年間延長)などについて報告したが、会談後の記者会見では、1年間延期された〝復興五輪〟について開催に意欲を示しつつも「現実は今後、やはり注視していかなければならない」と本音も漏らした。東京五輪開催の是非は18日に告示された東京都...
【いわき市議選2020】「いわきの子どもを守りたい」放射能測定続けて来た主婦が立候補を決意 9月投開票「原発事故は終わっていない」
- 2020/06/11
- 20:03

2011年から続く原発事故問題に取り組んでいる主婦が、9月に行われるいわき市議選に立候補する。被曝リスクから子どもたちを守ろうと空間線量や土壌汚染密度の測定を続けており、命を守る母親たちの声を市政に反映させたいと初めての挑戦を決意した。原発事故問題は票にならないうえ、コロナ禍で思うような活動が出来ていないが、「いわきの全ての子どもたちが健康にすくすくと育って欲しい。そのために、今のうちに出来る事をやら...
【原発避難者から住まいを奪うな】「収入超過」75世帯。震災・原発事故避難者にも公営住宅法適用し、段階的に家賃値上げ。背景に立法の不備
- 2020/06/09
- 07:43

2011年の震災・原発事故を受けて福島県内に建設された「復興公営住宅」。政府の避難指示が出された浜通りの住民を中心に約3600世帯が入居しているが、このうち、75世帯が公営住宅法に定める「収入超過」と認定され、段階的な家賃値上げの対象となっている事が分かった。今後さらに増える可能性がある。津波や原発事故に伴う避難者に一般公営住宅のルールを適用する事には議会でも批判の声があるが、法整備が進まない事も背景にはあ...
【111カ月目の帰還困難区域はいま】「とにかく除染するんだ」「地元と十分に議論」から4年。住民の想い無視されたまま避難指示の〝未除染解除〟が浮上
- 2020/06/06
- 08:58

原発事故後、9年間にわたって避難指示が解除されないままの「帰還困難区域」。朝日新聞が3日付の1面で「政府は除染をしていない地域でも避難指示を解除できるようにする方向で最終調整に入った」と報じ、福島の地元紙2紙も翌日、「未除染でも解除検討」、「除染なく解除 検討」と続いた。住民は長年、除染による被曝リスクの低減を求めて来た。復興大臣もかつては「とにかく除染をやる」を啖呵を切っていたが、〝未除染避難指示解...