【浪江原発訴訟】きょう裁判官らが〝現地検証〟 自宅の汚染測り続ける鈴木団長「皆さんの立っている地点は放射線管理区域以上ですよ、と伝えたい」
- 2022/05/26
- 06:41

集団ADRでの和解案(慰謝料一律増額)を東京電力が6回にわたって拒否し続けた問題で、浪江町民が国や東電を相手取って起こした「浪江原発訴訟」の〝現地検証〟(現地進行協議)が26日、実施される。福島地裁の小川理佳裁判長らが実際に原告の自宅などに足を運び、法廷での陳述だけでは伝えきれない原発事故被害の実相に触れる絶好の機会。避難先から戻った後も自宅敷地内の空間線量を測り続けている鈴木正一原告団長(71)は「除染...
【134カ月目の汚染水はいま】福島の市民団体が東電に要請「理解と合意のない海洋放出設備工事は中止を」 内堀知事にも「事前了解願いに同意するな」
- 2022/05/25
- 18:02

政府が昨年4月に決定した汚染水海洋放出方針に反対している福島の市民団体「これ以上海を汚すな!市民会議」のメンバーなどが25日午前、東京電力HD福島復興本社福島分室と福島県庁を訪れて要請書を提出。改めて東電に「理解と合意のない汚染水海洋放出設備工事の中止」などを、福島県には「事前了解願いに同意しないこと」などを求めた。まだ福島県からの同意もなく反対の声もあるが、東電は「許可の要らない工事」として海洋放出...
【原発事故と国内避難民】国連特別報告者ダマリーさんの訪日調査、ようやく秋に実現へ 訪日要請から4年「区域外避難者の問題明らかにされること期待」
- 2022/05/16
- 20:46

国内避難民の人権に関する国連特別報告者セシリア・ヒメネス・ダマリーさんが2018年から4年にわたって求めている訪日調査を日本政府が放置してきた問題で、今秋にもようやく訪日が実現しそうだ。国会で外務副大臣が「9月最終週から10月中旬にかけての訪日を打診する旨、伝達した」と答弁。外務省人権人道課の担当者も電話取材に対し一歩前進を認めた。避難指示区域外からの原発避難者は住宅無償提供が打ち切られたばかりか、福島県...
【県民健康調査】三代目座長は満場一致で〝山下チルドレン〟の高村昇氏 事故発生直後から「被曝リスクなし」連呼 中立性問う質問は県職員が全力でブロック~第44回検討委
- 2022/05/14
- 05:43

原発事故後に福島県が実施している「県民健康調査」の第44回検討委員会が13日午後、福島市内のホテルで開かれた。星北斗氏が今夏の参院選に自民党公認で出馬するため座長を辞任。高村昇委員(長崎大学原爆後障害医療研究所教授)が山下俊一氏(2011年5月~2013年2月)、星氏(2013年6月~2021年10月)に続き三代目の座長に選出された。しかし記者会見では、事故発生直後から山下氏と福島県内で〝安全講演〟を行った高村氏の中立性...
【子ども脱被ばく裁判】男性原告が怒りの意見陳述「情報隠蔽、被曝線量限度引き上げは法令、正義、国際常識、ヒューマニズムに反する」~18日に仙台高裁で第3回口頭弁論
- 2022/05/12
- 17:07

原発事故後の福島県内の被曝リスクや行政の怠慢を正面から問う「子ども脱被ばく裁判」の控訴審。第3回口頭弁論が18日午後、仙台高裁101号法廷(石栗正子裁判長)で行われる。2月14日の第2回口頭弁論では、男性原告が意見陳述。原発事故後の国や福島県の対応について「政府や福島県は、原発事故発生直後は情報を隠して住民避難を妨げた。汚染の深刻さが明らかになってくると、今度は避難指示区域を拡大せずに住民の被曝線量限度を引...
【134カ月目の飯舘村はいま】放射線量の掲示は管理事務内だけ 「急ピッチで準備進める」は何だったのか~被曝リスク情報不十分なままオートキャンプ場の利用始まる
- 2022/05/01
- 08:28

「ていねいにやる」はしかし、実際には不十分なままだった―。避難指示解除後も放射能汚染が残る福島県相馬郡飯舘村の「村民の森あいの沢」で4月23日、オートキャンプ場の利用が始まったが、測定した空間線量を掲示しているものの測定地点は4カ所。しかも、数値は管理事務所内に入らないと確認できない。村幹部はホームページでの情報提供にも言及していたが、いまだ実現していない。現地を訪れるまで空間線量すら分からなければ、...