【参院選2019】三たび非自民か「『子ども被災者支援法』はどうなった?」。自民が死守するか「民主党政権下では子どもを守れなかった」。あす投開票、福島県民の選択は?
- 2019/07/20
- 11:35
参院選はあす投開票される。与野党の一騎打ちとなった福島県選挙区は、自民党が議席を死守するか、野党統一候補が再び勝つか、注目が集まる。安倍首相など〝大物〟が続々と応援に駆け付けた現職の森まさこ候補(54)=いわき市=の陣営は復興加速と野党の〝野合〟批判を強調。一方の新人・水野さちこ候補(57)=会津若松市=側はアベノミクス批判や森候補も立法に尽力した「子ども被災者支援法」の骨抜きなど、自公政権の原発事故対応批判で応戦している。県議選や総選挙を見据えて「絶対に負けられない」と力を込める「ふくしま自民党」。野党統一候補で3度目の勝利を狙う野党。福島県民はどちらを選ぶのか。
【「『人』を中心とした復興を」】
原発事故後の森まさこ参院議員と言えば、やはり「子ども被災者支援法」抜きには語れない。
原発事故当時、野党だった自民党も加わり超党派の議員立法で成立した法律はしかし、実効力を発揮していない。「骨抜きにされてしまった」との批判が絶えない法律の成立に奔走した議員こそ、森議員だった。
逃げるもとどまるも、いかなる選択も尊重されるべきだとうたわれた法律はないがしろにされ、政府の避難指示は年20mSvを基準に解除、金銭的賠償も住まいの保障も続々と打ち切られた。避難指示の無い区域からの〝自主避難者〟は今や、住まいの退去を求められて裁判の被告となっている。「損害金」として家賃の2倍の金額を請求されている。民間賃貸住宅入居者に対する家賃補助は終わった。避難を続けるのは「自己責任」と言ってはばからない復興大臣もいた。為政者は、東京五輪の招致スピーチで「状況はアンダーコントロールだ」と胸を張った。そんな「復興加速」を進めて来たのは、自公政権だった。
今月18日夜、福島県福島市の「アクティおろしまち」で行われた水野さちこ候補(野党統一)の個人演説会。応援に駆け付けた野党系国会議員は揃って、「子ども被災者支援法」に言及した。
水野候補の応援演説に駆け付けた荒井聰代議士(立憲)は、超党派の「子ども・被災者支援議員連盟」の会長を務める。
「私は森さんと一緒に『子ども被災者支援法』を超党派の議員連盟で作りました。しかしその後、一切無しですよ。私は会長ですから、いろいろな協力を求めたいと申し入れても、一切受け付けませんでした。私は、あの人には誠実さは感じない」
2017年の総選挙で野党統一候補として与党候補に勝った金子恵美代議士(立憲民主党・無所属フォーラム)も「議員立法で与野党一体となって法律を作ったんです。あの時は自公も乗った。福島の子どもたちを一生涯、医療を含めて面倒を見ていかれる仕組みを作る、県外に避難している人たちへの支援の仕組みを作る法律です。水野さんが戦っている方(森まさこ候補)も法律提案者の1人です。私もそうでした。いろいろな議論をしました。基本方針を作ったら、それに則った形で政策をどんどん進めましょうと言っていた。その後政権が交代しました。そうしたら基本方針、全部骨抜きなんですよ。今の与党に任せていたら、福島の子どもたちを救う事が出来ないんじゃないですか。『人』を中心とした本当の『復興再生』をしていかなくてはいけないんです」と語気を強めた。
紺野長人県議(社民党福島県連代表)も「本当の事を有権者に伝えて有権者が正しく判断するのが選挙であり民主主義だ」と前置きした上で、「避難先で国家公務員宿舎に入居した方を国は追い出しにかかっています。住まいを奪おうとしているんです」と訴えた。原発事故被害者の切り捨てを進めて来たのは自公政権だ。




3年前の参院選では野党統一候補が現職の法務大臣を破って当選した。2年前の総選挙でも自民党候補が敗れた。地元紙は今回、軒並み「森まさこ優勢」と報じている。果たして福島県民の選択は?
【「もう悪夢は見たくない」】
森まさこ候補も今月12日、同じ会場で個人演説会を開いた。6月24日の国会で、安倍晋三首相に対する問責決議案を提出した野党を「恥を知りなさい」と罵倒した自民党の三原じゅん子参院議員(党女性局長)が応援に駆け付けた。
さすがの組織力・動員力で会場は聴衆であふれ、イスを並べても足りない状況だった。だが実は、会場の前方には長机が並べられていた。取材に訪れた記者からは「机なんか置かなければもっと余裕をもって座れるのに」との言葉が漏れた。これも巧妙な〝演出〟だったのかもしれない。
「私、今ビックリしているんです。森まさこさんが大変厳しい戦いをしている。この現状に大変、驚いております」。三原議員はそう切り出すと会場の空気が一変した。
「皆さん、政治は結果ですよね。森まさこさん、2期12年でどれだけ結果を出したと思いますか?1期目で大臣って、まず異例中の異例です。大抜擢。それだけ政治家としての資質を、皆さんから買われたという事であります。挙げたらきりが無いですが、女性の皆さんが社会にどんどん進出して行って大活躍されている。それが出来ているのも、森まさ子さんが頑張ってくれたからなんですよ。消費者庁をつくったのもそうです。液体ミルクに着目したのも森まさこさんです。これだけの事をした政治家なのに、何でこんなに厳しい戦いを強いられているんだ。本当に驚いています」。2016年の参院選では、現職の法務大臣が野党統一候補に敗れている。
三原議員の演説は徐々に野党批判に変わっていった。
「まあ、想像がつくんですけどね。選挙になるといきなり耳触りの良い事をずっと言って廻る人たちがいるんですよ。出来もしないのに。私たち自民党の候補者は出来ない事は言いません。責任与党だから。責任政党だから。皆さん、耳触りの良い事に騙されてはいけません。既に1回経験してるじゃないですか。『子ども手当』?出来ました?結局、出来なかったでしょ。『高速道路無料化』?出来なかったじゃないですか。『コンクリートから人へ』?それでどれだけの人が災害の時に迷惑したんですか。こういう事を一つ一つ思い出しましょう。皆さん1回、『悪夢』を経験してるんですから、ちゃんと検証してくださいね。もう『悪夢』は見たくありません」
そして、こうも呼びかけた。
「これは参院選です。政権を選ぶ選挙ではありません。参院選は都道府県の代表者を選ぶ選挙なんです。なのに『安倍政権を倒せ』と言ってたら、国民の皆さんが混乱するじゃありませんか。政権政党を決めるんじゃないかと思っちゃうじゃないですか。違うんですよ皆さん。勘違いの無いようにお願いします」
政権選択の選挙では無いと言いながら、民主党政権を「悪夢」と連呼する矛盾。
福島県商工会議所連合会の渡邊博美会長(福島商工会議所会頭、福島ヤクルト販売代表取締役会長)は「東北中央自動車道(相馬福島道路)は山形までつながり、今年中に相馬までつながる。西道路も既に工事が進んでいる。それらは全て自民党の先生方の力が寄与しております」と述べた。




①「私は森さんと一緒に『子ども被災者支援法』を超党派の議員連盟で作りました。しかしその後、一切無しですよ。私は、あの人には誠実さは感じない」と語った荒井聰代議士
②金子恵美代議士は「政権が交代したら(子ども被災者支援法の)基本方針、全部骨抜きなんですよ。今の与党に任せていたら、福島の子どもたちを救う事が出来ないんじゃないですか」と訴えた
③自民党の三原じゅん子参院議員は「皆さん、耳触りの良い事に騙されてはいけません。既に1回経験してるじゃないですか」と力をこめた
④会場外に聴衆があふれ、さすがの組織力・動員力を見せつけた森まさこ候補の個人演説会。しかし実は、会場の前方は長机が並べられている
【地元紙は「森まさこ優勢」】
安倍晋三首相(自民党総裁)や菅義偉官房長官、小泉進次郎(自民党青年局長)など〝大物〟が続々と福島入りした自民党。
公示日、安倍首相とともに訪れた福島市内の果樹園で「死ぬ気で頑張ります」と口にした森まさこ候補は、個人演説会で「野党だった8年前の悔しさ」を強調した。
「あの日、国会から一般道を通って福島市に来ました。福島県庁は大混乱でした。情報が無く悔しい思いをしました。予算委員会は、自民党の中で出演回数1位です。子どもたちの命を守らなければいけないのに、何を尋ねても子どもたちのための放射線バッジがいつ届くのか、情報が無い。正確な情報が何だか分からない。皆様をお守りする事が出来なくて悔しかった。野党だったからです。やはり政権与党というのは責任が重いです。皆様のために動いて結果を出す事が出来るんです」
そして「風評払拭」にも言及した。
「私は消費者弁護士ですから風評被害の専門家です。風評被害は今が一番きついです」
一方、独自候補擁立を取り下げて野党統一に協力した共産党は志位和夫委員長が9日夕方に郡山駅前で応援演説。囲み取材では筆者の質問に対し「私たちの考え方は、公約も出していますけれど、『線引きをしない』という事です。いわゆる〝自主避難者〟と呼ばれる方々がいらっしゃる。真剣な決意をもって避難なさったわけですよね。ですから線引きをしない。全ての原発事故被害者を対象として支援・賠償を進める立場です。結局、線引きと分断ですよね。そして期限を決めての打ち切り。そういうやり方では駄目だ。問題解決しないわけです」と明言した。
共産党も含めた野党が統一候補として擁立した水野さちこ候補。個人演説会で「全企業の99・7%が中小零細。残りの0・3%が大企業。その大企業だけがアベノミクスの恩恵を受けたのでは無いでしょうか。株価は上がりましたが、皆さんの給料は上がりましたか?これでは地方が疲弊して経済が落ち込むのは当然だ」と安倍政権の経済政策を批判した。
「福島の基幹産業である農業を守らなければいけない。安倍さんは時々、福島に来てキュウリや桃を食べていますが、私たちのような地方で暮らす者の生活が分かっていないのでしょうね」
「2011年に県議になりました。福島の復興はまだまだ道半ばです。『帰れるよ』と言われても、8年という歳月は1人の人間の人生を変えてしまったんです。帰りたくても帰れない方がまだいらっしゃる。帰還するための生活支援など、本当にたくさんの課題があるんです。オリンピックが終わって『もう福島の復興は終わりだ』なんて言われたら、たまったもんじゃありません」
自民が議席を死守するか、野党統一候補が議席を得るのか。地元紙は「森優勢」と報じている。
(了)
【「『人』を中心とした復興を」】
原発事故後の森まさこ参院議員と言えば、やはり「子ども被災者支援法」抜きには語れない。
原発事故当時、野党だった自民党も加わり超党派の議員立法で成立した法律はしかし、実効力を発揮していない。「骨抜きにされてしまった」との批判が絶えない法律の成立に奔走した議員こそ、森議員だった。
逃げるもとどまるも、いかなる選択も尊重されるべきだとうたわれた法律はないがしろにされ、政府の避難指示は年20mSvを基準に解除、金銭的賠償も住まいの保障も続々と打ち切られた。避難指示の無い区域からの〝自主避難者〟は今や、住まいの退去を求められて裁判の被告となっている。「損害金」として家賃の2倍の金額を請求されている。民間賃貸住宅入居者に対する家賃補助は終わった。避難を続けるのは「自己責任」と言ってはばからない復興大臣もいた。為政者は、東京五輪の招致スピーチで「状況はアンダーコントロールだ」と胸を張った。そんな「復興加速」を進めて来たのは、自公政権だった。
今月18日夜、福島県福島市の「アクティおろしまち」で行われた水野さちこ候補(野党統一)の個人演説会。応援に駆け付けた野党系国会議員は揃って、「子ども被災者支援法」に言及した。
水野候補の応援演説に駆け付けた荒井聰代議士(立憲)は、超党派の「子ども・被災者支援議員連盟」の会長を務める。
「私は森さんと一緒に『子ども被災者支援法』を超党派の議員連盟で作りました。しかしその後、一切無しですよ。私は会長ですから、いろいろな協力を求めたいと申し入れても、一切受け付けませんでした。私は、あの人には誠実さは感じない」
2017年の総選挙で野党統一候補として与党候補に勝った金子恵美代議士(立憲民主党・無所属フォーラム)も「議員立法で与野党一体となって法律を作ったんです。あの時は自公も乗った。福島の子どもたちを一生涯、医療を含めて面倒を見ていかれる仕組みを作る、県外に避難している人たちへの支援の仕組みを作る法律です。水野さんが戦っている方(森まさこ候補)も法律提案者の1人です。私もそうでした。いろいろな議論をしました。基本方針を作ったら、それに則った形で政策をどんどん進めましょうと言っていた。その後政権が交代しました。そうしたら基本方針、全部骨抜きなんですよ。今の与党に任せていたら、福島の子どもたちを救う事が出来ないんじゃないですか。『人』を中心とした本当の『復興再生』をしていかなくてはいけないんです」と語気を強めた。
紺野長人県議(社民党福島県連代表)も「本当の事を有権者に伝えて有権者が正しく判断するのが選挙であり民主主義だ」と前置きした上で、「避難先で国家公務員宿舎に入居した方を国は追い出しにかかっています。住まいを奪おうとしているんです」と訴えた。原発事故被害者の切り捨てを進めて来たのは自公政権だ。




3年前の参院選では野党統一候補が現職の法務大臣を破って当選した。2年前の総選挙でも自民党候補が敗れた。地元紙は今回、軒並み「森まさこ優勢」と報じている。果たして福島県民の選択は?
【「もう悪夢は見たくない」】
森まさこ候補も今月12日、同じ会場で個人演説会を開いた。6月24日の国会で、安倍晋三首相に対する問責決議案を提出した野党を「恥を知りなさい」と罵倒した自民党の三原じゅん子参院議員(党女性局長)が応援に駆け付けた。
さすがの組織力・動員力で会場は聴衆であふれ、イスを並べても足りない状況だった。だが実は、会場の前方には長机が並べられていた。取材に訪れた記者からは「机なんか置かなければもっと余裕をもって座れるのに」との言葉が漏れた。これも巧妙な〝演出〟だったのかもしれない。
「私、今ビックリしているんです。森まさこさんが大変厳しい戦いをしている。この現状に大変、驚いております」。三原議員はそう切り出すと会場の空気が一変した。
「皆さん、政治は結果ですよね。森まさこさん、2期12年でどれだけ結果を出したと思いますか?1期目で大臣って、まず異例中の異例です。大抜擢。それだけ政治家としての資質を、皆さんから買われたという事であります。挙げたらきりが無いですが、女性の皆さんが社会にどんどん進出して行って大活躍されている。それが出来ているのも、森まさ子さんが頑張ってくれたからなんですよ。消費者庁をつくったのもそうです。液体ミルクに着目したのも森まさこさんです。これだけの事をした政治家なのに、何でこんなに厳しい戦いを強いられているんだ。本当に驚いています」。2016年の参院選では、現職の法務大臣が野党統一候補に敗れている。
三原議員の演説は徐々に野党批判に変わっていった。
「まあ、想像がつくんですけどね。選挙になるといきなり耳触りの良い事をずっと言って廻る人たちがいるんですよ。出来もしないのに。私たち自民党の候補者は出来ない事は言いません。責任与党だから。責任政党だから。皆さん、耳触りの良い事に騙されてはいけません。既に1回経験してるじゃないですか。『子ども手当』?出来ました?結局、出来なかったでしょ。『高速道路無料化』?出来なかったじゃないですか。『コンクリートから人へ』?それでどれだけの人が災害の時に迷惑したんですか。こういう事を一つ一つ思い出しましょう。皆さん1回、『悪夢』を経験してるんですから、ちゃんと検証してくださいね。もう『悪夢』は見たくありません」
そして、こうも呼びかけた。
「これは参院選です。政権を選ぶ選挙ではありません。参院選は都道府県の代表者を選ぶ選挙なんです。なのに『安倍政権を倒せ』と言ってたら、国民の皆さんが混乱するじゃありませんか。政権政党を決めるんじゃないかと思っちゃうじゃないですか。違うんですよ皆さん。勘違いの無いようにお願いします」
政権選択の選挙では無いと言いながら、民主党政権を「悪夢」と連呼する矛盾。
福島県商工会議所連合会の渡邊博美会長(福島商工会議所会頭、福島ヤクルト販売代表取締役会長)は「東北中央自動車道(相馬福島道路)は山形までつながり、今年中に相馬までつながる。西道路も既に工事が進んでいる。それらは全て自民党の先生方の力が寄与しております」と述べた。




①「私は森さんと一緒に『子ども被災者支援法』を超党派の議員連盟で作りました。しかしその後、一切無しですよ。私は、あの人には誠実さは感じない」と語った荒井聰代議士
②金子恵美代議士は「政権が交代したら(子ども被災者支援法の)基本方針、全部骨抜きなんですよ。今の与党に任せていたら、福島の子どもたちを救う事が出来ないんじゃないですか」と訴えた
③自民党の三原じゅん子参院議員は「皆さん、耳触りの良い事に騙されてはいけません。既に1回経験してるじゃないですか」と力をこめた
④会場外に聴衆があふれ、さすがの組織力・動員力を見せつけた森まさこ候補の個人演説会。しかし実は、会場の前方は長机が並べられている
【地元紙は「森まさこ優勢」】
安倍晋三首相(自民党総裁)や菅義偉官房長官、小泉進次郎(自民党青年局長)など〝大物〟が続々と福島入りした自民党。
公示日、安倍首相とともに訪れた福島市内の果樹園で「死ぬ気で頑張ります」と口にした森まさこ候補は、個人演説会で「野党だった8年前の悔しさ」を強調した。
「あの日、国会から一般道を通って福島市に来ました。福島県庁は大混乱でした。情報が無く悔しい思いをしました。予算委員会は、自民党の中で出演回数1位です。子どもたちの命を守らなければいけないのに、何を尋ねても子どもたちのための放射線バッジがいつ届くのか、情報が無い。正確な情報が何だか分からない。皆様をお守りする事が出来なくて悔しかった。野党だったからです。やはり政権与党というのは責任が重いです。皆様のために動いて結果を出す事が出来るんです」
そして「風評払拭」にも言及した。
「私は消費者弁護士ですから風評被害の専門家です。風評被害は今が一番きついです」
一方、独自候補擁立を取り下げて野党統一に協力した共産党は志位和夫委員長が9日夕方に郡山駅前で応援演説。囲み取材では筆者の質問に対し「私たちの考え方は、公約も出していますけれど、『線引きをしない』という事です。いわゆる〝自主避難者〟と呼ばれる方々がいらっしゃる。真剣な決意をもって避難なさったわけですよね。ですから線引きをしない。全ての原発事故被害者を対象として支援・賠償を進める立場です。結局、線引きと分断ですよね。そして期限を決めての打ち切り。そういうやり方では駄目だ。問題解決しないわけです」と明言した。
共産党も含めた野党が統一候補として擁立した水野さちこ候補。個人演説会で「全企業の99・7%が中小零細。残りの0・3%が大企業。その大企業だけがアベノミクスの恩恵を受けたのでは無いでしょうか。株価は上がりましたが、皆さんの給料は上がりましたか?これでは地方が疲弊して経済が落ち込むのは当然だ」と安倍政権の経済政策を批判した。
「福島の基幹産業である農業を守らなければいけない。安倍さんは時々、福島に来てキュウリや桃を食べていますが、私たちのような地方で暮らす者の生活が分かっていないのでしょうね」
「2011年に県議になりました。福島の復興はまだまだ道半ばです。『帰れるよ』と言われても、8年という歳月は1人の人間の人生を変えてしまったんです。帰りたくても帰れない方がまだいらっしゃる。帰還するための生活支援など、本当にたくさんの課題があるんです。オリンピックが終わって『もう福島の復興は終わりだ』なんて言われたら、たまったもんじゃありません」
自民が議席を死守するか、野党統一候補が議席を得るのか。地元紙は「森優勢」と報じている。
(了)
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